労働基準監督官は、労働者の生命と健康を守り、人間尊重の基本理念に立脚した法定の労働条件を確保することを任務とし、厚生労働本省又は全国各地の労働局、労働基準監督署に勤務して、労働基準法、労働安全衛生法などに基づいて、工場、事業場などに立ち入り、帳簿・書類の点検、関係者の尋問、機械・器具の構造規格、性能及び安全装置の検査、作業環境の測定などを行い、これらについて違反があった場合には、機械・器具の使用停止などの緊急措置を命じたり、刑事訴訟法に規定する司法警察員としての職務を行います。
特に最近は、労働条件の確保・改善、労働災害の防止、職業性疾病の予防を推進する面でも労働基準監督官の活躍が期待されています。
●国家資格
●受験資格
1)試験実施年の4月1日現在、21歳以上29歳未満の者
2)試験実施年の4月1日現在、21歳未満で、大学を卒業または卒業見込みの者
3)人事院が2)と同等と認める者
●試験方法・内容
労働基準監督A(法文系)
・1次試験
1)教養試験(多枝選択式):公務員として必要な一般的な知識及び知能についての筆記試験
2)専門試験(多枝選択式):労働法、労働事情(就業構造、労働需給、労働時間・賃金、労使関係)、憲法、行政法、民法、刑法、経済学、労働経済・社会保障、社会学についての筆記試験
3)専門試験(記述式):労働法、労働事情(就業構造、労働需給、労働時間・賃金、労使関係)
・2次試験
1)人物試験:人柄、対人的能力などについての個別面接
2)身体検査 :主として胸部疾患(胸部エックス線撮影を含む)、血圧、尿、その他一般内科系検査
3)身体測定 :視力、聴力についての測定
労働基準監督B(理工系)
・1次試験
1)教養試験(多枝選択式):公務員として必要な一般的な知識及び知能についての筆記試験
2)専門試験(多枝選択式):労働事情(就業構造、労働需給、労働時間・賃金、労使関係、労働安全衛生)、工学に関する基礎(工学系に共通な基礎としての数学、物理、化学)についての筆記試験
3)専門試験(記述式):工学に関する専門基礎(機械系、電気系、土木系、建築系、衛生・環境系、応用化学系、応用数学系、応用物理系等の工学系の専門工学に関する専門基礎分野)
・2次試験:労働基準監督A(法文系)と同じ
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