臨床心理士は、高度な心理学知識と技能を用いて、臨床心理査定、臨床心理面接、臨床心理的地域援助などにより、患者の心理的な問題を解決し、それらの研究調査を行う高度な専門家の資格です。
臨床心理士の仕事
1)心の特徴や問題はどこにあるのか
面接・観察・種々の心理テストを用いてその人の特徴や問題点の所在を明らかにしようとします。どのような方法で援助するのが望ましいかを検討します。
2)心理カウンセリング(心理相談)の実施
来談する人の特徴に応じて、さまざまな臨床心理学的技法(遊戯療法、箱庭療法、芸術療法、夢分析、家族療法、精神分析、行動療法、動作法等々)を用いて、心の問題改善に向けて援助を行います。
3)臨床心理学的地域援助
心の問題は、単に個人のみに限るものではありません。学校や職場や地域社会の人々に働きかけて有機的な援助を適切に行おうとします(いわゆるコンサルテーション)。個人のプライバシーを十二分に守りながら、心の環境調整を専門的に行う活動ともいえるものです。また、一般的な生活環境の健全な発展のために、心理的情報を提供したり提言する活動も行います。
4)調査研究活動
心の問題への援助を行っていくうえで、技術的な手法や知識を確実なものにしていくために、基礎となる臨床心理的調査や研究活動も行います。
●活躍の場所は?
学校内の相談室、教育センター、各種教育相談機関、病院・診療所(精神科、心療内科、小児科、その他)、保健所、精神保健福祉センター、リハビリテーションセンター、市町村の保健センター、児童相談所、療育施設、心身障害者福祉センター、女性相談センター、障害者作業所、各種福祉機関、家庭裁判所、少年鑑別所、刑務所、拘置所、少年院、保護観察所、児童自立支援施設、警察関係の相談室、企業内相談室、企業内健康管理センター、安全保健センター、公立職業安定所(ハローワーク)、障害者職業センターなど
●民間資格
●年齢制限なし
●受験資格
1)臨床心理士養成に関する指定大学院(1種)臨床心理学専攻コース修士課程を修了後、直近に実施される試験を受けることができる者
2)臨床心理士養成に関する指定大学院(2種)修士課程を修了後、1年以上の心理臨床経験を有する者
3)諸外国で1)2)のいずれかと同等以上の教育歴および2年以上の心理臨床経験を有する者
4)医師免許取得後、2年以上の心理臨床経験を有する者
●試験方法・内容
資格審査は毎年秋に1回実施されます。審査内容は、臨床心理士として必要な臨床心理査定、臨床心理面接、臨床心理的地域援助及びそれらの研究調査等に関する基礎的知識及び技能についてです。審査は以下の要領で実施されます。
試験は以下の一次試験、二次試験に分れて行われます。
【筆記試験(一次試験)】
筆記試験は100題の設問(多肢選択法、マークシート方式)、および定められた字数の範囲内で論述する小論文の2種の試験からなります。
【口述面接試験(二次試験)】
口述面接試験は多肢選択法(マークシート)による筆記試験の成績が一定の水準に達している人に対してのみ行い、2名の面接委員により実施されます。
●お問合せ:(財)日本臨床心理士資格認定協会
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