においの測定方法には分析機器による測定法と人の嗅覚を用いる嗅覚測定法の2通りあります。
臭気判定士とは嗅覚測定法を行うための資格であり、パネルの選定、試料の採取、試験の実施、結果の求め方まで全てを統括する、臭気環境分野で初めての国家資格です。
全国で24,000件以上も発生している悪臭苦情を解決するために、工場・事業所からのにおいを測定するのが主な仕事です。自治体からの委託を受けるためには必要な資格です。
悪臭苦情とは法で定められている特定悪臭物質(22種類)を規制するだけでは、苦情を解決することができない場合があります。そこでヒトがにおいを感じなくなるまで希釈した倍数(臭気濃度)でにおいの強さを判定する方法が嗅覚測定法です。分析機器で測るより、
人間の嗅覚で測定する嗅覚測定法が主流となっています。また最近では脱臭装置の効果判定や工場の環境管理などにも活用されています。
●国家資格
●学歴不問・実務経験不要
●受験資格:試験時に18歳以上の者
●試験方法・内容
【筆記試験】
1)嗅覚概論(改訂嗅覚とにおい物質)
2)悪臭防止行政(四訂版ハンドブック悪臭防止法、気体排出口における臭気指数規制マニュアル)
3)悪臭測定概論(臭気の嗅覚測定法・新訂)
4)分析統計概論(初心者のための統計学)
5)臭気指数等の測定実務(嗅覚測定法マニュアル(第4版))
【臭覚検査】
1〜5までの番号が書かれた5本のにおい紙のうち、基準臭液によりにおいの付いた2本の「におい紙」を嗅ぎ当てる方法で、5種類の基準臭について、においの付いたにおい紙を嗅ぎ当てられるかどうかを判定するものです。所要時間は約15です。
※臭覚検査は、臭覚が正常であることを検査するのであって、特に鋭敏な感度を要求するものではありません。
臭気判定士免状の交付又は免状の更新を受けるために必要な検査です。嗅覚検査は、免状の交付を受ける場合は申請日前1年以内に免状の更新を受ける場合は申請日前6ヶ月以内に受ける必要があります。(ただし、免状の新規交付申請の場合は、嗅覚検査の受検は申請日前1年以内であれば、臭気判定士試験の前でも後でも構いません。)
●お問合せ:(社)におい・かおり環境協会
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