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全米における医療保障問題に焦点をあてた衝撃のドキュメンタリー。
まいどお騒がせのマイケル・ムーア。“ブッシュ大統領の敵”として、
「華氏911」では某上院議員を待ち伏せし、ブッシュをコケにしたこと
は記憶に新しい。
今回、彼が標的にしたのはアメリカの医療保険制度。またしても、映画の
評価より、渡航許可を取らずにキューバで撮影したとして米政府が調査中
という騒動の方が先に伝わってきた。
「シッコ」にはこれまでのように個人攻撃の下品さはない。中心にいるのが
保険制度の被害者たちだから、彼らの気持ちを“聞く耳”を持っている。
今回はただ怒って吠えるだけではないようだ。
たとえば・・仕事中に指を2本切断した大工は医者から「薬指をくっつけ
るには1.2万ドル、中指なら6万ドル」と言われて中指を捨てた。
交通事故にあって救急車で運ばれた女性は、「事前に救急車使用の承認
を得なかった」ために保険金をもらえなかった・・
まるでコメディ。うそのように思えるが、これがアメリカの現実。
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