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映画「転々」は「時効警察」でおなじみの三木聡監督&オダギリジ
ョーのコンビ作。超スローテンポな散歩旅行を繰り広げる男たちの
奇妙な関係を見つめたロードムービー。
借金まみれの青年、文哉(オダギリ・ジョー)が、福原(三浦友和)
という借金取りから奇妙な取引を持ちかけられた。借金チャラの代
わりに福原との散歩に付き合うはめになった文哉は、吉祥寺から霞
ヶ関までの期限のない旅に出る。
両親に死なれ、育ての父親は逮捕されたという、天涯孤独な大学生
文哉が借金取りの男、福原に言われるまま、東京を歩いているうち
に、今まで知らなかった家族愛のような気持ちが芽生えてくる。
二人が歩き始めてすぐ、この散歩が、不倫を巡るいざこざで最愛の
妻を殺してしまった福原が、警視庁に自首するためのものであるこ
とが説明される。そして、散歩とは、二人の過去の忘れがたい思い
出を検証する旅でもある。
男二人で、東京を歩いていく前半には、三木監督お得意の小ネタが
満載。しかし、後半の“擬似家族”体験から、本作のテーマが見え
隠れし、ラストはちょっぴり涙してしまうかも。ゆるいテンポで笑
わせて泣かせる、クセになりそうな作品。
本作で、注目はなんと言っても三浦友和。“レニングラード・カウ
ボーイ”のような髪型で、全く新しい三浦友和に生まれ変わっている。
▽三木聡監督×オダギリジョーの脱力系ムービー「転々」 のキーワード
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